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第12回日帰りレスパイト


第12回:「家族向け医療講演会」

8月26日(土)に滋賀県野洲市にあるなかよし交流館(体育館)で BFR主催の家族向け医療講演会「第1回 小児在宅呼吸ケアを学ぼう」を開催しました。
気管切開して、またはマスクを⽤いて⼈⼯呼吸器を使⽤しながら在宅⽣活を送っておられるお⼦さんとそのご家族を対象に、 大阪総合療育センター小児科の竹本潔先生に「安心して在宅人工呼吸を続けるために」というタイトルで講演してもらいました。
当日は10家族34人と医療・福祉・教育関係者16人、BFRのスタッフ20人が参加しました。

体育館という、一般的には講演には不向きな場所でしたが、先生も参加者も床に座ってリラックスした雰囲気で始まりました。 人工呼吸器の説明では、アラーム設定の重要性(不要なアラームが鳴ることでアラームがオオカミ少年にならないように)や加温加湿器の設定について、 特に結露で困る場合の設定の工夫や回路に均一に熱線を巻いたエンベッドヒーターワイヤ回路などについて説明されました。 緊張すると換気量が下がってSpO2が低下する理由を会場みんなで風船を膨らませて実感しながら、呼吸器の従量式、従圧式のモードの違いの説明をしてもらい、 理解が深まりました。
なぜ腹臥位が排痰ケアに有効かを、換気・血流のミスマッチ(腹臥位にすれば痰づまりのない腹側に血液がしっかり流れるので換気と血流がマッチする) の説明を交えて理論的に解説してもらいました。
また排痰補助装置についても咳のエネルギーは呼気の流量に比例するということで、回路中においたマヨネーズの動きを動画でみせてもらいながら、 しっかり痰を出すために必要なのは圧ではなく流量であることを説明してもらいました。
また、4社から出ている排痰補助装置の呼気のフロー測定実験をされた時の様子をみせていただき、 同じ圧設定でもカフアシストとコンフォートカフがフローが大きく排痰に有利であることを教えていただきました。
講演のあと、休憩をはさんで、参加家族から普段困っていることなどを竹本先生に相談する「公開相談会」を行いました。
その中で、結露対策、排痰補助装置の設定、誤嚥性肺炎の予防、呼吸器設定の工夫など、明日から試みられる提案を具体的に出していただきました。
参加したご家族からは、講演会は、わかりやすかった(わかってるつもりだったが、さらによくわかった)、呼吸器やカフアシストの構造が理解できた、
相談会は相談しやすかった、みんな同じ悩みを持っていることがわかった、などの感想を、また、医療・福祉・教育関係者からは、 家族の在宅でのなやみがよく理解できた、明日からの仕事に活かせる、学校の先生に伝えられる、などの感想をいただきました。

竹本先生、ありがとうございました!
BFRでは、これからも、医療的ケアに関する家族の視点からの講演会・勉強会を企画していきたいと考えています。